光熱費・太陽光

平屋の電気代は月平均4,503円|太陽光ありの1年実額【一条工務店】

一条工務店グランスマート平屋の1年間の電気代54,038円・売電収入149,700円・収支プラス95,662円を示すアイキャッチ
さーパパ

一条工務店の営業担当者や、実際に住んでいるお施主さんから太陽光パネルや蓄電池をおすすめされるけれど、「太陽光パネル、設置したほうがいいのかな?」と、なかなか決めきれずに悩んでいませんか?私も打ち合わせ中は同じでした。

ホームページには「快適」「お得」といったメリットばかりが書かれていて、営業担当者に聞いても「電気代が安くなります」と言われるだけ。

「じゃあ、実際にいくら安くなるの?」

そこまで具体的なことは、なかなかわかりません。

先に結論をお伝えします。我が家の1年間の電気代は合計54,038円、売電収入は149,700円。差し引き95,662円のプラスでした。12ヶ月のうち、赤字だった月は1つもありません。

私は静岡県で一条工務店グランスマートの平屋(約25.5坪)を建て、2025年8月から妻と長女の3人で住んでいます。太陽光パネルと蓄電池の設置費は2,485,000円(2025年8月入居時点)、太陽光13.475kW、蓄電池7.04kWh、さらぽか空調のオール電化です。

この記事では、検針票と太陽光モニタの実測値を12ヶ月分まとめて公開します。金額だけでなく、発電量・消費量・買電量まで、kWh単位で掲載しています。

自分の家ならいくらになりそうかも、おおよその目安を出せるはずです。さらに、買う電気を減らすために我が家がやっている4つのことも、実際の運用方法とあわせて紹介しました。

太陽光の採用を迷っている方にとって、我が家の実績が少しでも判断材料になれば幸いです。

結論:一条工務店の平屋で1年間の電気代は54,038円、売電収入149,700円で95,662円の黒字でした

まず、12ヶ月分の全体の数字をまとめます。集計期間は、入居した2025年8月から2026年7月までの12ヶ月です。

項目12ヶ月合計月平均
電気代(買った分)54,038円4,503円
売電収入(売った分)149,700円12,475円
収支+95,662円+7,972円
1年間の電気代・売電収入・収支のまとめ図

1年間で電気に払ったお金は54,038円、月あたり4,503円です。3人暮らしのオール電化で、しかも床暖房と床冷房を24時間動かしている家の金額としては、かなり少ないと思います。

売電収入から電気代を引くと、年間で95,662円のプラスになりました。電気代を1円も払っていないどころか、家計に10万円近く戻ってきている計算です。

さらに言うと、12ヶ月すべての月で売電収入が電気代を上回りました。一番差が小さかったのは2026年2月で、それでも811円のプラスです。

我が家の条件(一条工務店グランスマート・25.5坪の平屋・共働き3人)

電気代は、金額だけ見ても参考になりません。

「我が家はこれだけ安かった!」という結果だけを見ても、同じようになるとは限らないからです。

だからこそ、我が家の条件を先にすべてお伝えします。

道路から見た一条工務店グランスマート平屋の外観
項目内容
ハウスメーカー・商品一条工務店 グランスマート
階数・延床面積平屋・約25.5坪(約84㎡)
入居2025年8月
地域静岡県(温暖な6地域)
家族構成3人(私・妻・長女)
生活パターン共働き。日中に家にいることはほぼありません
エネルギーオール電化(ガス契約なし)
空調さらぽか空調(床暖房+床冷房)
太陽光パネル13.475kW
パワーコンディショナ定格出力9.9kW
蓄電池7.04kWh
売電単価15円/kWh(FIT・買取10年)

空調の使い方も書いておきます。ここが電気の使用量を大きく左右します。

期間運転温度設定
床暖房11月〜4月ごろ24時間つけっぱなし低温から始めて最高27度
床冷房5月〜9月ごろ24時間つけっぱなし高温から始めて最低21度

つまり我が家は、1年のうち10ヶ月ほど床暖房か床冷房のどちらかが24時間動いています。「省エネのために我慢している」わけではありません。

ちなみに我が家では、冬は寒くなる前から暖房を低い温度でつけ始め、夏は暑くなる前から冷房を高めの温度でつけ始めています。

一気に温度を上げ下げするよりも、早い段階から少しずつ室温を調整したほうが、結果的に電気代を抑えられます。

この条件のうち、温暖な6地域であることは、電気代に大きく影響するので、北海道や東北で建てる方は、同じ数字にはならないとお考えください。

なお、一条工務店の仕様や価格は、契約時期・地域・営業所によって変わります。この記事に出てくる金額は、すべて2025年8月に入居した我が家の場合です。

電気代の月別実額を12ヶ月分すべてお伝えします

ここからが本題です。1円単位で記載します。

年月電気代備考
2025年8月3,734円入居月。月の途中から
2025年9月6,973円フルで住んだ最初の月
2025年10月3,065円電力会社の切替月
2025年11月2,713円床暖房スタート
2025年12月6,662円
2026年1月9,442円
2026年2月10,589円年間ピーク
2026年3月4,088円
2026年4月2,691円床暖房終了
2026年5月191円年間最安。床冷房スタート
2026年6月845円
2026年7月3,045円
合計54,038円月平均4,503円
2025年8月から2026年7月までの月別電気代グラフ

一番高い2026年2月で10,589円、一番安い2026年5月は191円です。同じ家で、同じ3人が暮らしていて、月によって55倍の差が出ています。

2025年8月は入居した月で、月の途中から住み始めたため部分月です。丸1ヶ月住んでいればもう少し増えていたはずなので、そこは差し引いて見てください。

2025年10月の3,065円は、2つの電力会社の請求を足した金額です。この月に東京電力エナジーパートナーからリボンエナジーへ切り替えたため、東京電力分が2,762円、リボンエナジー分が303円という内訳になっています。

我が家では、冬に上がって春と初夏に下がる、という形になっています。2月がピークになるのは、床暖房を24時間動かしている時期の中でも外気温が一番低いからです。

売電収入の月別実額と、1年間の合計149,700円

次は売った側を見ていきます。売電先は東京電力パワーグリッド、単価は15円/kWhです。

年月売電収入電気代収支
2025年8月4,845円3,734円+1,111円
2025年9月16,605円6,973円+9,632円
2025年10月10,980円3,065円+7,915円
2025年11月8,610円2,713円+5,897円
2025年12月10,650円6,662円+3,988円
2026年1月10,410円9,442円+968円
2026年2月11,400円10,589円+811円
2026年3月13,620円4,088円+9,532円
2026年4月15,060円2,691円+12,369円
2026年5月19,080円191円+18,889円
2026年6月16,980円845円+16,135円
2026年7月11,460円3,045円+8,415円
合計149,700円54,038円+95,662円
月別の電気代と売電収入を並べた比較グラフ

年間の売電収入は149,700円でした。月平均12,475円です。

ピークは2026年5月の19,080円。底は2025年11月の8,610円で、その差は約2.2倍です。ただ、電気代ほど極端な変動ではありません。

2025年8月の4,845円が低いのは、入居月で売電も月の途中からだったためです。

※売電収入の検針期間と、発電量の集計期間はずれています。そのため売電収入を15円で割っても、実際の発電量とは一致しません。発電量(kWh)は後半で紹介します。

冬に床暖房を24時間つけっぱなしにした3ヶ月の請求額

一条工務店で建てるか検討している方が一番知りたいのは、たぶんここだと思います。全館床暖房を24時間つけっぱなしにすると、電気代はいくらになるのか。

我が家の冬(2025年12月・2026年1月・2月)の3ヶ月はこうでした。

項目3ヶ月合計月平均
電気代26,693円8,898円
売電収入32,460円10,820円
収支+5,767円+1,922円

月あたり8,898円です。床暖房を止めた月と比べると上がりますが、それでも3ヶ月トータルでは5,767円のプラスでした。冬でも売電収入のほうが上回りました。

使い方も書いておきます。11月から4月ごろまで24時間つけっぱなしで、設定温度は低温から始めて、寒さに合わせて徐々に上げ、最高で27度ごろまで上げています。途中で消したり、寝るときだけ切ったりということはしていません。

家の中の電力消費量で見ると、2026年1月が830kWhで年間最大でした。次いで2025年12月の706kWh、2026年2月の653kWhです。

夏(5〜7月)の3ヶ月が合計1,365kWhなので、冬の3ヶ月2,189kWhは約1.6倍にあたります。

契約前の私が一番不安だったのは、ここでした。「つけっぱなしで大丈夫なのか」と何度も考えましたが、1年住んでみて、少なくとも我が家の条件では、家計を圧迫するほどの金額にはなりませんでした。

床暖房と床冷房を24時間動かした金額だけを取り出したものは、一条工務店さらぽかの電気代を1年分公開した記事にまとめています。

さらぽか空調のコントロールパネル

夏に床冷房を24時間つけっぱなしにした3ヶ月の請求額

続いて夏(2026年5月・6月・7月)です。こちらは床冷房を24時間動かしていました。

項目3ヶ月合計月平均
電気代4,081円約1,360円
売電収入47,520円15,840円
収支+43,439円+14,480円

3ヶ月で4,081円です。月平均1,360円。冷房を24時間動かしている家の金額として、私自身が一番驚いた数字でした。

冬と比べると差は歴然です。冬の3ヶ月26,693円に対して、夏の3ヶ月は4,081円。約6.5倍の開きがあります。

理由は単純で、夏は冷房を使う時間帯と太陽光が発電する時間帯が重なるからです。昼間の冷房は、電力会社から買った電気ではなく屋根で作った電気で動いています。

一方で冬は、一番暖房が要る朝晩に太陽が出ていません。しかも発電量そのものが落ちる季節なので、買う電気が増えます。

太陽光を検討している方は、「夏は太陽光と相性がよく、冬はそうでもない」という前提で試算したほうが、実態に近い数字になるはずです。

さらぽかという設備そのものにいくらかかるのかは、さらぽかの電気代を1年分まとめた記事に月別で書いています。床冷房と床暖房の差が、なぜ電気代では6.5倍になるのかもそちらで分析しました。

使った電気の78%を自分の家で発電しました(発電・消費・買電の実測kWh)

金額だけでは分からない部分があるので、太陽光モニタのkWhも12ヶ月分そのままお伝えします。

年月発電消費売電買電蓄電池充電
2025年8月1,6515911,146129225
2025年9月1,396519927100217
2025年10月95639455539206
2025年11月1,166497725100210
2025年12月1,107706603247210
2026年1月1,444830858288216
2026年2月1,270653806231175
2026年3月1,5155841,002113211
2026年4月1,4653811,06022201
2026年5月1,7563681,36112172
2026年6月1,32440292140190
2026年7月1,5855951,065118220
合計16,6356,52011,0291,4392,453

※単位はすべてkWhです。

一条工務店の太陽光モニタの月別発電量・消費量一覧

1年間の発電量は16,635kWh。家全体で使った電気は6,520kWhで、そのうち電力会社から買ったのは1,439kWhだけでした。

差し引き5,081kWhは、屋根で作った電気でまかなったことになります。割合にすると約78%です。

項目数値
使った電気6,520kWh
うち買った電気1,439kWh(約22%)
うち自分の家で作った電気5,081kWh(約78%)

蓄電池の働きも数字に出ています。年間の充電量は2,453kWh、1日あたり約6.7kWhです。容量が7.04kWhなので、ほぼ毎日フルに近いところまで充電して使い切っていることになります。

発電量が一番多かったのは2026年5月の1,756kWh、一番少なかったのは2025年10月の956kWhでした。梅雨どきの2026年6月も1,324kWhまで落ちています。

我が家は、一般的な家庭より電気を多く使っています

ここまで読んで「一条の家は省エネだから電気代が安いのだろう」と思われたかもしれません。実際は逆です。

我が家の年間使用量6,520kWhを、ほかの家と並べてみます。

年間の使用量我が家との比
3人世帯・オール電化の目安(月380kWh)4,560 kWh我が家は143%
3人世帯・オール電化の目安(月450kWh)5,400 kWh我が家は121%
我が家6,520 kWh

3人家族のオール電化なら月380〜450kWhが目安とされています。我が家は月543kWhなので、1.2倍から1.4倍です。

理由ははっきりしていて、床暖房と床冷房を1年の大半つけっぱなしにしているからです。11月から4月まで床暖房、5月から9月まで床冷房。止める月のほうが少ない暮らしをしていれば、使用量が増えて当たり前です。

安いのは「使わないから」ではなく「買わないから」です

ここがこの記事でいちばん伝えたいところかもしれません。

我が家はたくさん使っています。それでも電気代が月平均4,503円で収まっているのは、使った6,520kWhのうち、電力会社から買ったのが1,439kWhだけだったからです。

残りは太陽光でつくった電気を蓄電池に貯めて、使いました。節電したのではなく、買う電気を減らしたことで請求額を抑えています。

これから建てる方が自分の家に置き換えるとき、この違いは大事だと思います。「一条の家に住めば電気代が下がる」のではありません。太陽光と蓄電池があって初めて、この金額になります。

同じ一条工務店でも、家によって電気代は大きく変わります

それでも、使用量は3人世帯・オール電化の目安と比べて1.2倍〜1.4倍でした。25.5坪という延床面積も、その一因だと思っています。温める空間も冷やす空間も、それだけ小さいからです。同じ一条工務店でも、延床面積が広ければ使用量は増えるはずです。

ただし、これだけで決まるわけではありません。家族の人数や在宅時間、使う家電の数などでも変わってきます。

だからこそ、条件を確かめずに他の家の金額を自分に当てはめないほうがいいと思います。この記事の54,038円も、25.5坪の平屋・共働き3人・静岡県・床暖房と床冷房を24時間運転という条件での電気代です。

平屋の電気代は2階建てより高いのか

我が家の1年を見るかぎり、平屋にしたから電気代が高くなったとは感じていません。ただし先に断っておくと、2階建てと比べたわけではありません。 ここから書くのは「よく言われていること」と「我が家の実測がどうだったか」を並べたものです。

平屋の電気代については、正反対のことが言われています。

よく言われること我が家ではどうだったか
同じ延床面積なら、平屋は屋根と外壁の面積が大きい。外の空気に触れる面積が増えるぶん、冷暖房には不利になる25.5坪で、屋根も基礎も2階建てより広くなっています。それでも買った電気は年1,439kWh、月平均4,503円でした
階をまたがないので、暖かい空気が2階へ逃げない。家中の温度が一定になりやすい上下の温度差そのものが生まれません。エアコンを動かしたのは1年で2〜3回だけです

外皮が増える不利は、断熱性能によって補われている

「外に触れる面積が増える」という指摘は、構造の話としてはそのとおりだと思います。同じ25坪の家なら、2階建ては平屋に比べて屋根と基礎の面積を小さくできます。

一方、平屋には25坪分の屋根と25坪分の基礎が必要です。この面積の差については、費用の面から平屋25.5坪の坪単価を実額で公開した記事に書きました。

ただ、その不利がそのまま電気代に影響するかは別の話です。我が家のUA値は0.17でした(BELS評価書・2025年5月29日時点)。省エネ基準の0.87、誘導基準の0.60を大きく下回っています。外皮の面積が増えても、断熱性能が高ければ、そこから逃げる熱は少なくなります。そのため、外皮面積の差が電気代に与える影響も小さくなると考えられます。

とはいえ、これは我が家の数値から考えたことであって、平屋と2階建てを同じ条件で測って比べたものではありません。「平屋だから電気代が安い」とまでは、我が家の結果だけでは分かりません。

屋根が広いぶん、太陽光では有利になりました

電気代を「買った金額」で見るなら、平屋にはもう一つ別のメリットがあります。屋根が広いので、太陽光を多く載せられました。

我が家が載せているのは13.475kWです。契約した時点で、一条工務店で載せられる最大の容量でした。同じ延床面積の2階建てなら屋根はおよそ半分になるので、ここまでは載らなかったはずです。実際の発電量と回収の見込みは太陽光と蓄電池は元が取れるのかを検証した記事にまとめました。

冷暖房で不利になるはずの面積が、発電では有利に働く。平屋の電気代を考えるときは、この両面をあわせて見たほうがいいと思っています。

買った電気が年間1,439kWhで済んだ理由「N式」を実践しています

ここまでの数字は、家の性能だけで出たものではありません。買う電気を減らすために、我が家がやっていることが4つあります。

一条施主の間で「N式」と呼ばれている方法です。Instagramで活動されている「なあたン」さんが2021年2月に考案されたもので、多くの一条施主のブログで紹介されています。考え方は「太陽光の余剰電力は、売るより自分で使ったほうが得」というものです。

我が家がやっているのは次の4つです。

  1. 基本料金が0円の電力会社に乗り換える。
  2. エコキュートの沸き上げを、夜間から午前中に移す。
  3. 太陽光で蓄電池を充電し、その電気を夕方以降に使う。
  4. 食洗機も、太陽が出ている朝のうちに回す。

2番目のエコキュートは、本体の時刻設定を12時間ずらすという方法で実現しています。エコキュートは「夜間に沸き上げる」ように作られているので、機器が認識している時刻を12時間ずらすと、夜間沸き上げが実際には午前中に動くという仕組みです。

※この方法は機器の時計を実際とずらして使うもので、メーカーが想定した使い方とは言い切れません。試されるかどうかはご自身の判断でお願いします。

売電単価が15円なのに対し、電気を買うと1kWhあたりそれ以上かかります。だとすれば、売らずに自分で使ったほうが得になります。これがN式の考え方の中心です。

電気代を下げるために電力会社を東京電力から乗り換えました

N式の1番目、電力会社選びです。ここは金額の差が分かりやすいので、実際の金額で説明します。

我が家は入居時から2025年10月まで、東京電力エナジーパートナーの「スマートライフL」を契約していました。その後、リボンエナジーの「リボングリーン」に切り替えています。

分かりやすい月があります。切替が発生した2025年10月の東京電力分は、使用量23kWhに対して請求2,762円でした。

くらしTEPCOの2025年10月分の電気料金画面 2,762円

23kWhしか買っていないのに2,762円です。太陽光で自給できるようになるほど、請求額に占める基本料金の比重が大きくなっていく。それがこの1件でよく分かりました。

リボングリーンは基本料金が0円、燃料費調整額も0円です。使った分だけを払う形になるので、買う電気が少ない我が家とは噛み合っていました。

ただし、いいことばかりではありません。リボングリーンは市場連動型のプランです。30分ごとに変わる市場価格が料金に反映されるため、市場が高騰すれば電気代も上がります。安さが保証されているわけではありません。

太陽光と蓄電池があって、買う電気がもともと少ない家だから成り立っている面が大きいと思っています。太陽光がない家が同じプランにして同じ結果にはなりません。

なお、ここに書いた料金プランの内容は2026年8月時点のものです。電力プランは改定が頻繁にあるので、検討される際は必ず各社の公式サイトで最新の条件をご確認ください。

東京電力時代の請求明細と、乗り換えたあと10ヶ月分の実額は東京電力から市場連動型に替えた10ヶ月の記録で詳しくお伝えしています。

太陽光と蓄電池の費用は回収できそうか

一番気になるところだと思います。我が家の見積書では、太陽光と蓄電池はセットで2,485,000円でした。

これは2025年8月に入居した我が家の見積もり金額です。仕様も価格も年々変わるので、いまの金額とは違う可能性が高い点にご注意ください。

一条工務店の平屋の屋根に載せた太陽光パネル13.475kWを真上から見たところ

結論から書きます。売電収入だけでは回収できません。 年149,700円が10年続いても約150万円で、2,485,000円には届かないからです。

ところが、自家消費した5,081kWhまで含めると、見え方が大きく変わります。買わずに済んだ電気を1kWhあたり25円〜35円で評価すると、回収の目安は7.6年から9.0年になりました。

計算の中身は別の記事にまとめました。3通りの試算、蓄電池だけを取り出すとどうなるか、保証がどこまで守ってくれるのかも、こちらに書いています。→ 一条工務店の太陽光+蓄電池は元が取れる?1年住んだ実測で検証

1年住んで分かったデメリットと注意点

ここまで良い面だけを見てきましたが、そうではない面も書きます。

冬の電気代は夏の約6.5倍になります。年間の平均だけ見ていると実感がわきませんが、2月は10,589円、5月は191円です。「月平均4,503円」という数字だけを見ていると、冬に驚くことになります。

電気を使わない月もありません。床暖房と床冷房を24時間動かしているので、1年のうち10ヶ月ほどはどちらかが動き続けています。「使わない月は基本料金だけ」という家とは、そもそも前提が違います。

市場連動型プランには高騰リスクがあります。今のところ我が家には合っていますが、市場価格が上がれば電気代も上がる。この1年がたまたま穏やかだった可能性は否定できません。

パネルは13.475kWありますが、パワコンの定格は9.9kWです。よく晴れた日の昼にこれを超えた分は捨てられます。FITの区分を10kW未満に収める設計上こうなっているもので、載せた分がすべて売電になるわけではありません。

売電単価15円は10年で終わります。 11年目以降は大きく下がります。今の収支がそのまま続く前提で家計を考えるのは危険です。

なお、ここまでの収支は2025年度に系統連系した我が家の条件によるものです。2026年度に連系する場合、買取価格は1〜4年目が24円、5〜10年目が8.3円という二段階になりました(2026年9月時点)。同じ発電量でも売電収入の入り方が変わりますので、これから建てる方は太陽光+蓄電池は元が取れるかを検証した記事もあわせてご覧ください。

N式にも手間はあります。エコキュートの設定変更、天気を見ながらの運用、蓄電池のモード確認、そして食洗機をなるべく太陽が出ている時間帯に回す工夫。まったく気にせず暮らして同じ結果になるわけではありません。

これから建てる人が自分の家に置き換えて考える方法

我が家の数字をそのままご自身の家に当てはめても参考にはなりません。補正すべきポイントは5つです。

まず、地域が違えば冬が変わります。我が家は静岡県の温暖な6地域です。寒冷地で建てる方は、床暖房の期間が長く、外気温も低くなるので、冬の電気代は我が家より確実に増えます。

日中に在宅かどうかも大きな分かれ目です。日中ずっと家にいるご家庭は、昼間に発電した電気を自分で使えるので売電収入は減りますが、そのぶん買う電気も減ります。収支のバランスが変わるだけで、必ずしも損するわけではありません。

家族の人数と生活時間帯も効きます。我が家は3人で、年間の消費が6,520kWh、1日あたり約17.9kWhでした。人数が増えれば、使用するお湯も洗濯機を動かす回数も食洗機を回す回数も増えます。まずは1日17.9kWhを目安に、ご自身の家庭ならどのくらいになるか判断材料にしてください。

延床面積と階数でも変わります。平屋は同じ延床でも屋根の面積が広く取れるので、太陽光を載せやすい。2階建てで同じ13.475kWを載せられるとは限りません。逆に平屋は外皮の面積が増えるので、冷暖房の条件は不利になります。

最後に、太陽光の容量です。我が家は13.475kWで年間16,635kWh発電しました。仮に5kWなら単純計算で3分の1ほど。売電も自家消費も比例して減るので、収支はかなり変わります。

「一条工務店は電気代が高い」という声も見かけます。我が家がなぜ月平均4,503円で収まったのかは、床暖房・太陽光・蓄電池・契約プランの4つに分けて一条工務店の電気代は高いのかにまとめました。

これから一条工務店で検討を始める方へ、1つだけ順番の話を書いておきます。紹介制度は展示場へ行く前に登録した方だけが対象で、行ったあとでは受け取れません。特典の中身と申し込みの流れは一条工務店の紹介制度をまとめた記事にあります。

まとめ

一条工務店グランスマートの平屋(25.5坪・静岡県)に1年住んだ実測値の要点です。

年間の電気代・売電収入・自給率78%をまとめた図
  • 1年間の電気代は54,038円でした(月平均4,503円)。
  • 1年間の売電収入は149,700円でした(月平均12,475円)。
  • 収支は95,662円のプラス。12ヶ月すべてで売電収入が電気代を上回りました。
  • 冬3ヶ月の電気代は26,693円、夏3ヶ月は4,081円で約6.5倍の差がありました。
  • 年間の発電は16,635kWh、消費は6,520kWh。買った電気は1,439kWhだけでした。
  • 使った電気の約78%を自分の家で発電しました。
  • 蓄電池は年間2,453kWh充電。1日あたり約6.7kWhで、ほぼ毎日使い切っています。
  • 太陽光+蓄電池2,485,000円は、自家消費まで含めると7年半〜9年で回収できる見込みです。
  • ただし売電単価15円は10年で終わり、蓄電池の交換費用は別途かかります。

この数字は、家の性能だけで出たものではありません。温暖な6地域であること、共働きで日中に人がいないこと、基本料金0円のプランを選んだこと、N式を実践していること。これらが重なった結果です。

それでも、実際に建てて1年暮らした家の数字を1円単位で出すことには意味があると思っています。契約前の私が一番ほしかったのは、まさにこういう数字でした。

太陽光を載せるかどうか迷っている方は、この記事の数字をご自身の条件に置き換えてみてください。少なくとも、まったく手がかりがない状態よりは、判断しやすくなるはずです。

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