一条工務店のC値は0.6でした|中間測定の結果と1年住んだ実感

一条工務店グランスマート平屋の中間気密測定でC値0.6だったことを示すアイキャッチ画像
さーパパ

一条工務店の気密性能を調べていて、「C値0.59って、実際いいの?」と気になっていませんか。工務店ならもっと低い値も出せると書かれているのを見つけて、余計に分からなくなった方もいると思います。

我が家の中間気密測定の結果はC値0.6cm²/m²でした。一条工務店グランスマート、静岡県の平屋25.5坪です。報告書に載っている3回分は、いずれも0.6でした。

先に言っておくと、この0.6は、高気密住宅の世界では特別に良い数値ではありません。 それでも1年住んで、冬に隙間風を感じた場面はありませんでした。

この記事では、報告書の実データを出したうえで、C値0.6がどのくらいの数値なのかを見ていきます。中間測定の値が、完成後も同じなのかについても書きます。

C値0.6の家に1年間住んでみて、実際の暮らしではどうだったのかもあわせて紹介します。

この記事を読めば、C値が実際の暮らしにどのような影響を与えるのかが分かるはずです。

結論:C値0.6は特別に良い数値ではありません。それでも1年間、快適に暮らせました

先に結論をお伝えします。我が家の気密測定の結果はC値0.6cm²/m²でした。報告書には同じ日の3回分が載っていて、いずれも0.6です。

項目内容
C値0.6cm²/m²(報告書に載っている3回分とも)
測定日2025年5月31日(完成2025年8月4日の約2ヶ月前)
測定方法減圧法・自動測定
測定の回数中間測定の1回だけ
立ち会いしていません

一条工務店が公表している平均実測値は0.59cm²/m²なので、我が家はほぼ平均どおりでした。

そして大事なのはここからです。高気密を売りにしている工務店なら、C値0.1〜0.2という数値も出ることがあります。 それと比べれば、0.6は突出した数値ではありません。それでも我が家は、冬に隙間風を感じることはなく、エアコンを使ったのも1年で2〜3回でした。

C値の良し悪しと、実際に住んだときの快適さは、必ずしも一致しません。 そのあたりを、我が家の実測値と1年間の暮らしをもとに順に書いていきます。

気密測定とは何か|家の隙間を測る検査です

気密測定は、家全体にどれだけ隙間があるかを測るものです。家の中の空気を専用の機械で外へ出して室内の気圧を下げ、外から入ってくる空気の量から、隙間の大きさを逆算します。

そこで出てくる数値がC値(相当隙間面積)です。家全体の隙間を合計して、床面積1㎡あたりに換算したものと考えると分かりやすいと思います。単位は cm²/m² で、小さいほど隙間が少ないという意味になります。

C値の特徴は、実際に測らないと分からないことです。断熱性能を表すUA値は設計図から計算で求められますが、C値は建ててから測るしかありません。施工の丁寧さがそのまま出る数値だとも言われています。

我が家のUA値は0.17でした。そちらの詳しい話はUA値0.17の記事にまとめています。この記事はC値と気密測定に絞って書きます。

我が家の測定結果|報告書の3回分はいずれも0.6でした

報告書には、同じ日に測った3回分のデータが載っていました。

データNoC値総相当隙間面積 αA隙間特性値 n通気率 a
00010.6cm²/m²56cm²1.3915.7
00020.6cm²/m²50cm²1.2511.8
00050.6cm²/m²54cm²1.4215.8

3回分とも0.6でした。総相当隙間面積は56cm²・50cm²・54cm²と少しずつ違いますが、C値に直すといずれも0.6になります。

総相当隙間面積を87.53㎡で割ると、3回分ともC値0.6になります。書類の表記もすべて0.6です。

なお、この87.53㎡は「建物外皮の実質延べ床面積」といって、C値を計算するための床面積です。契約上の延床面積(我が家は25.5坪)とは基準が違うので、そのまま比べられません。

測定時の条件も記録されていました。室内温度は20.1〜21.9℃、外気温度は19.8〜21.4℃です。5月末の測定だったため、室内と外の温度差はほとんどありませんでした。

測定では、室内と外の圧力差を変えながら5回ずつ測定しています。そのときの通気量も記録されており、測定結果の決定係数は0.99〜1.00でした。

使われた測定器はアメニティエアロテスタ KNS-5000C(KONA Sapporo Co.,LTD Ver 6.00)。モードは「自動測定(減圧法)」と印字されています。

報告書に載っていた3回分の測定結果。C値はいずれも0.6で、総相当隙間面積は56・50・54cm²

測定は完成の約2ヶ月前|中間の1回だけでした

測定日は2025年5月31日です。我が家の完成は2025年8月4日なので、完成の約2ヶ月前にあたります。

ここで大事なのは、書類の名称が「中間気密測定結果」だという点です。完成した家を測ったものではありません。 工事の途中段階で測ったものです。

途中で測るのは、数値が悪かったときに手直しができるからだと一般には説明されます。完成後に隙間が見つかっても、壁を開けて直すのは現実的ではないためです。ただし、これは我が家が説明を受けた話ではありません。

我が家の測定はこの1回だけでした。完成後にもう一度測るということはしていません。検索すると「気密測定 2回」という言葉も出てきますが、我が家は該当しませんでした。

そのため、この0.6という数値は中間段階のものです。 完成後や、1年住んだ今の数値ではありません。

我が家は、立ち会いはしていません

気密測定について調べると、「立ち会い」という言葉がよく出てきます。実際に測定しているところを見てみたい、という方もいると思います。我が家は立ち会っていません。

測定が行われたのは、完成の約2ヶ月前でした。当日は現場に行かず、あとから測定結果の報告書を受け取っています。報告書にはC値だけでなく、測定時の室内温度や外気温度、圧力差、通気量なども記録されていました。

立ち会えるかどうかは、営業所や現場の状況によると思います。測定の様子を自分の目で見ておきたい方は、着工前の段階で担当の方に確認しておくと安心です。 我が家のように立ち会わなくても、測定結果そのものは報告書で確認できます。

中間気密測定2025年5月31日から完成8月4日・入居までを並べた時系列

報告書のどこを見ればいいか

報告書には、見慣れない項目が並んでいました。自分の家の書類を読むときのために、意味を整理しておきます。

項目何を表すか我が家
C値(相当隙間面積)床面積1㎡あたりの隙間0.6cm²/m²
建物外皮の実質延べ床面積C値を計算するための床面積87.53㎡
総相当隙間面積 αA家全体の隙間の合計56 / 50 / 54cm²
隙間特性値 n隙間の性質を表す値1.39 / 1.25 / 1.42
通気率 a圧力差1Paのときの通気量15.7 / 11.8 / 15.8㎥/h
Q9.8圧力差9.8Paのときの通気量80.7 / 72.8 / 79.1㎥/h
決定係数測定値のそろい具合0.99〜1.00

まず見るべきはC値です。その次に見るなら総相当隙間面積αAでしょう。C値は床面積で割った値なので、家の大きさが違うと単純比較できません。αAは隙間そのものの合計なので、家の規模と一緒に見ると実感が湧きます。

我が家のαAは、いちばん隙間が大きく出た回でも56cm²でした。はがき1枚は100mm×148mmで148cm²なので、家全体の隙間を集めてもはがき半分に届きません。

気密測定の報告書に並ぶ項目と、それぞれが何を表すか、我が家の値を並べた表

一条工務店の平均は0.59|我が家はほぼ平均どおりでした

自分の数値が出たら、次に気になるのは「この数値が良いものなのか」だと思います。まずは一条工務店の公表値と比べてみました。

一条工務店は公式サイトで、平均実測値を0.59cm²/m²と公表しています。他社では任意実施の場合も多い気密測定を全棟で行い、自社基準をクリアしていることを確認したうえで引き渡している、という説明です(高気密構造|一条工務店・2026年9月5日確認)。

項目C値
我が家(中間気密測定)0.6cm²/m²
一条工務店の平均実測値0.59cm²/m²
次世代省エネルギー基準5.0cm²/m²
北海道(Ⅰ地域)の基準2.0cm²/m²

我が家は平均どおりでした。 特別に良い数値が出たわけでも、悪かったわけでもありません。

公式ページによると、次世代省エネルギー基準と比べて隙間は約8分の1。45坪の家で例えると、家全体の隙間を集めてもハガキ約0.6枚分で、一般的な住宅では約5枚分になるそうです。

ここでひとつ注意があります。一条工務店が定めている自社基準の具体的な数値は、公式ページには記載されていません。 「合格基準は0.7以下」と書いているサイトもありますが、公式に確認できる情報ではありませんでした。

我が家のC値0.6と、一条工務店の平均0.59・北海道の基準2.0・次世代省エネ基準5.0を比べた横棒グラフ

C値0.6は良い数値なのか|高気密の工務店と比べると特別に良い数値ではありません

ここがこの記事でいちばんお伝えしたいところです。

一条工務店の気密性能を調べていると、こういう声に出会います。「C値0.3〜0.7くらいはたいしたことない。気密性能を重視している工務店なら0.1〜0.2も出せる」。 実際、高気密を売りにしている工務店の施工事例では、0.1台や0.2台の数値が公開されています。

この指摘は、数値だけを見るかぎり正しいと思います。 我が家の0.6は、C値だけのランキングにすれば上位ではありません。

そのうえで、1年住んだ実感を書きます。

  • 冬に隙間風を感じた場面はありませんでした
  • エアコンを使ったのは1年で2〜3回だけです
  • 家の中で温度が違う場所を探すほうが難しい、という感覚です
  • 0.6でも、暮らしていて困っていません。 C値がそれより低い家に住んだことがないので比較はできませんが、少なくとも「0.6だから寒い」と感じることはありませんでした。

では、なぜこの差が体感に出にくいのか。ひとつは、C値が小さくなるほど、さらに数値を下げても暮らしへの影響が小さくなるからだと考えています。5.0が2.5になる変化は大きくても、0.6が0.3になったときの変化は、それほど大きくありません。C値はもともとの数値が小さいほど、さらに下げたときの違いを感じにくくなると考えています。

もうひとつは、家の快適さがC値だけで決まるわけではないことです。我が家はUA値0.17で、床暖房と床冷房を24時間動かしています。実際に暮らしていて、C値0.6だから寒い、暑いと感じることはありません。断熱性能や空調設備など、ほかの要素も含めて今の快適さがつくられているからです。

では、C値0.6をどう評価するか。ここは、何と比べるかで変わります。 一般的な住宅と比べれば十分に小さい数値です。一方で、気密性能を重視している工務店と比べれば、特別に小さい数値ではありません。

我が家にとっては、C値0.6で実際の暮らしに不満はありませんでした。 これが、住んでみて感じた正直なところです。

一般的な住宅5.0・一条の平均0.59・我が家0.6・気密を追い込んだ工務店0.1〜0.2を並べ、C値0.6の位置づけを示した図

中間測定で良ければ、完成後も大丈夫なのか

もうひとつよく見かける疑問がこれです。「中間で測って良い数値が出ても、完成後はどうなるのか」。

我が家の現在のC値は分かりません。 完成後に測っていないからです。分かっているのは、中間測定で出た0.6という数値だけで、引き渡し時点や現在の数値は測っていません。

一般論として、中間測定のあとにも内装の工事が続きます。壁や天井を仕上げ、設備を取り付け、コンセントや配管を通していく工程です。その過程で隙間が増える可能性もあります。 一方で、仕上げによって塞がる部分もあります。最終的にC値がどうなるかは、我が家では分かりません。

ここでお伝えできるのは、中間で測るのは手直しができるタイミングだからという一般的な説明と、我が家では中間の1回だけ測定したということです。

完成後の数値を知りたい方は、引き渡し後に第三者へ依頼して測るという方法があります。費用はかかりますし、我が家は頼んでいません。なお、気密測定を2回行う会社もあります。中間と完成後の両方で測定する方法ですが、我が家では中間の1回だけでした。

C値0.6の家に1年住んで感じたこと

数値の話が続いたので、ここからは実際の暮らしについて書きます。

冬に隙間風を感じたことはありません。 窓際に立っても足元が冷えるということがなく、家の中で温度が違う場所を探すほうが難しいという感覚です。床暖房を11月から4月まで24時間動かしていて、冬の3ヶ月(2025年12月〜2026年2月)の電気代は月平均8,898円でした(→床暖房の電気代の記事)。

エアコンを使ったのは1年で2〜3回だけでした。よほど暑い日と、夏に鍋をした日です。夏は床冷房を24時間動かしていて、夏の3ヶ月(2026年5〜7月)の月平均は1,360円で収まっています(→さらぽかの電気代の記事)。

一方で、気密が高いことによる困りごともあります。魚を焼いた日や、たこ焼きをした日は、翌朝まで匂いが残ります。 家の中の空気が外へ漏れていかないためだと考えています。換気システムは動いているので少しずつは抜けますが、一晩では抜けきりません。

冬の乾燥も、我が家で実際に感じたデメリットのひとつです。床暖房を切らずに動かしているので、加湿器を1台買い足しました。その他のデメリットは一条工務店のデメリット10選の記事にまとめています。

気密が高いことには、メリットだけでなく注意点もあります。 そこまで知っておけば、住んでから「思っていたのと違う」と感じることも減ると思います。

C値0.6の家に1年住んで良かったことと困っていることを並べた図

高気密の家は息苦しくないのか|換気は24時間動いています

「気密が高いと息苦しいのではないか」という声を見かけます。我が家では感じたことがありません。

理由は換気だと考えています。我が家には換気システムのロスガード90があり、24時間止まりません。型番は長府製作所 DKI-181です。さらぽか空調を採用しているので、除湿と保湿の機能も持っています。

項目内容
型番長府製作所 DKI-181
電源単相200V
風量180㎥/h
定格消費電力換気90W/除湿490W/保湿270W
標準使用期間10年

気密を高めることと、換気をきちんと機能させることはセットです。隙間の多い家では、給気口から入るはずの空気が壁の隙間から入り込んでしまいます。それでは、換気の経路が設計どおりになりません。気密を確保して初めて、計画した場所から空気を取り入れ、計画した場所から排出する換気が成り立ちます。

息苦しさを感じないのは、この換気が正しく働いているからだろうと考えています。ただしフィルターの掃除は必要です。 我が家のメンテナンスにかかる時間は年1時間かかりません(→さらぽかの電気代の記事)。

UA値は熱の逃げにくさ・C値は隙間の少なさという違いと、我が家のUA値0.17とC値0.6を並べた図

C値だけでは決まりません|UA値0.17との関係

C値の話をすると、それだけで家の性能が決まるように聞こえるかもしれません。断熱と気密は別の指標です。

  • UA値は熱の逃げにくさ。設計図から計算で求めます。
  • C値は隙間の少なさ。建ててから実際に測ります。

どちらか一方だけ良くても快適さにはつながりません。断熱材をどれだけ入れても、隙間だらけなら熱は逃げます。逆に隙間がなくても、断熱が薄ければ壁から熱が逃げていきます。

我が家はUA値0.17、C値0.6でした。この2つが揃ったことが、冬の電気代や体感につながっているのだと考えています。

UA値のほうは、6地域の断熱等性能等級7の基準0.26を下回る数値でした。窓を4箇所減らしたことも効果があったと考えています。詳しくはUA値0.17と断熱等級7の記事に書きました。

気密性能は10年後どうなるのか|1年では分かりません

「気密は経年で落ちる」という指摘があります。これについて、我が家では分かりません。

入居してまだ1年です。測ったのは着工中の1回だけで、その後は測っていません。今のC値がいくつなのかも分からないままです。

体感でも判断できません。冬に隙間風を感じないのは事実ですが、それが0.6のままだからなのか、少し落ちても分からないだけなのかは区別できません。

気密測定は引き渡し後でも第三者に依頼できると聞きます。ただ費用がかかりますし、我が家は頼んでいません。わかっているのは「1年住んで不便を感じていない」というところまでです。

よくある質問

Q. 一条工務店のC値はいくつですか。

公表されている平均実測値は0.59cm²/m²です。我が家のグランスマート平屋(25.5坪)は0.6cm²/m²でした。数値は家ごとに違います。

Q. C値0.6は良い数値ですか。

一般的な住宅と比べれば十分に小さい数値です。ただし気密を追い込んでいる工務店では0.1〜0.2という数値も出ています。

Q. 気密測定はいつ行われますか。

我が家は完成の約2ヶ月前、2025年5月31日でした。書類の名称は「中間気密測定結果」です。

Q. 測定に立ち会えますか。

我が家は立ち会っていません。営業所や現場によると思うので、見たい方は着工前に伝えておくのが確実です。

Q. 測定は何回行われますか。

我が家は中間の1回だけでした。完成後には測っていません。

Q. 完成後のC値は分かりますか。

我が家は測っていないので分かりません。知りたい場合は、引き渡し後に第三者へ依頼する方法があります。

まとめ|一条工務店のC値0.6をどう受け止めるか

要点を整理します。

  • 我が家(一条工務店グランスマート・静岡県の平屋25.5坪)のC値は0.6cm²/m²。報告書に載っている3回分とも0.6でした。
  • 一条工務店の公表平均は0.59cm²/m²我が家はほぼ平均どおりでした。
  • 0.6は、気密を追い込んでいる工務店の0.1〜0.2と比べれば特別に良い数値ではありません。 一般的な住宅と比べれば十分に小さい、という位置づけです。
  • それでも1年住んで、冬に隙間風を感じた場面はなく、エアコンは年2〜3回でした。数値の順位と体感は必ずしも一致しません。
  • 測定日は2025年5月31日完成の約2ヶ月前。書類は「中間気密測定結果」で、完成時の数値ではありません。
  • 測定は中間の1回だけ立ち会いはしていません。
  • 中間で良くても完成後どうなるかは、我が家では分かりません。 完成後に測っていないためです。
  • 「合格基準は0.7以下」という記述を見かけますが、公式ページに記載はありません。
  • C値0.6の家に1年住んで、匂いはこもります。 冬は乾燥するので加湿器を1台買い足しました。
  • 10年後の気密性能については、1年では分かりません。

C値は分かりやすい数値なので、つい順位で見たくなります。ただ、我が家の1年を振り返ると、C値だけを見るより、断熱や空調など、ほかの性能とどう組み合わさっているかのほうが、暮らしには大きく影響していました。

なお、この記事は2025年8月に入居した我が家の条件(静岡県の温暖な6地域・平屋25.5坪・3人家族・オール電化・さらぽか空調・太陽光13.475kW・蓄電池7.04kWh・基本料金0円の電力プラン・2025年1月契約)に基づいています。仕様や運用は契約時期・地域・営業所によって変わります。

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